ずっと死にたい気持ちが
頭から離れないあなたへ
- 約束してください——現実に命を断つことは、選択肢に入れない。「死にたい」と考えてしまうことは、今すぐ止められなくていい。
- 終わらせたいのは「命」ではなく「この苦しさ」。終わらせ方は、ほかにあります。
- いま、安全を。手段になるものから離れて、一人にならないでください。
朝起きた瞬間から、
「死にたい」が頭にある。
何をしていても、
そのことを考えてしまう。
楽しいはずのことも、
楽しめない。
寝ようとしても、
「死にたい」が出てくる。
そんな日々を、
過ごしていますか。
それは、
本当に、しんどいですね。
それは「症状」かもしれません
「死にたい気持ちがずっと頭から離れない」
という状態は、
あなたの性格や弱さではなく、
症状である可能性が高いです。
うつ病、不安症、適応障害、
PTSDなどの背景にあるとき、
希死念慮は症状の一部として現れます。
症状であれば、治療の対象です。
あなたが抱える必要のないものを、
今、抱えています。
トンネルの中にいる
「死にたい」が頭から離れない時、
脳はトンネルの中にいます。
トンネルの中では、
他の選択肢が見えなくなる。
未来が真っ暗に見える。
過去の悪いことばかり浮かぶ。
「死ぬしかない」という結論に向かう。
これを認知の狭窄(cognitive constriction)
と言います。
トンネルの中の景色は、
本当の景色ではありません。
トンネルを抜けた時に、
初めて、本当の景色が見えます。
今、見えている景色を信じないでください。
「死にたい」を分解する
「死にたい」という一つの言葉の中には、
たくさんの気持ちが詰まっています。
- もう疲れた
- 誰にも分かってもらえない
- 痛みから逃げたい
- 自分が嫌になった
- 存在ごと消えたい
- 楽になりたい
- 眠るように終わりたい
- 誰かに気づいてほしい
- 全部リセットしたい
- 自分を罰したい
あなたの「死にたい」の中身は、
どれに近いですか?
中身が見えると、
死ぬこと以外の解決法が
見えてくることがあります。
たとえば、
「死にたい」の本当の中身が
「この痛みから逃げたい」だとしたら、
痛みを減らす方法は、
死ぬこと以外にもあるかもしれません。
今すぐの危機を乗り越えるために
「ずっと頭から離れない」状態のとき、
具体的な行動の計画があると、
危機を乗り越えやすくなります。
これは「セーフティプラン」と呼ばれます。
- 自分の警告サインを知る
- 一人でできる対処法を持つ
- 連絡できる人を決めておく
- 専門家の連絡先を持つ
- 手段から物理的に離れる
セーフティプランは、
自殺に関連する行動を大幅に減らすことが、
報告されている方法です(Stanley & Brown, 2018)。
時間のある時に、
落ち着いて作ってみてください。
医療を、受けてください
「死にたい気持ちがずっと頭から離れない」状態は、
治療の対象です。
「選択肢のひとつ」としてではなく、
受けてほしいものとして、おすすめします。
- 薬で気分が安定する
- カウンセリングで考え方が変わる
- 治療で背景の症状が改善する
- 専門家と話すことで、視界が広がる
全員に効くわけではありません。
合わない治療もあります。
でも、
試してみる価値はあります。
「死にたい」と医師に伝えるのが怖い、と
思うかもしれません。
精神科医は、
「死にたい」と聞いた瞬間に
入院させたりはしません。
危険が切迫しているときは、
入院できる病院につなぐのが、医師の仕事です。
それはあなたを罰するためではなく、守るためです。
「ずっと死にたい気持ちが頭から離れない」
そのまま、伝えてください。
抜け出した人たちのこと
「死にたい気持ちが頭から離れない」状態から
抜け出した人たちがいます。
その人たちに共通していたのは、
一気に変わったのではなく、
少しずつ変わったことでした。
- トンネルが、少しだけ明るくなった日があった
- 「死にたい」を考える時間が、1日に何回かに減った
- 「死にたい」と「日常」が、共存できるようになった
- 「死にたい」を抱えながら、何かを楽しめた瞬間があった
- 気がついたら、「死にたい」が頭から消えていた日があった
「治る」というより、
「少しずつ薄れていく」ことが多いです。
「ずっと頭から離れない」が、
「時々頭をよぎる」になる日が、
きっと来ます。
抜け出すための、小さな一歩
「ずっと頭から離れない」状態のときは、
大きな変化は無理です。
それは当然です。
でも、小さな一歩なら、できることがあります。
- 1日だけ、学校・仕事を休む
- 1人で抱えていたことを、1人に話す
- 1回だけ、医療機関に行ってみる
- 1つだけ、嫌なことをやめてみる
- 1時間だけ、好きなことをする
- 1日だけ、自分に優しくしてみる
「これくらいで変わるわけない」
と思うかもしれません。
でも、抜け出した人の多くは、
小さな一歩から始めていました。
「これだけは見届けたい」を、見つける
死にたいけど、
これだけは見届けたい、と思えるもの、
ありますか?
- 推しの新曲が出るまで
- あの漫画の続きが読みたい
- 犬がまだ生きてる
- 桜だけは見たい
- 誕生日までは
- 卒業まで
- あの旅行までは
立派でなくていいです。
軽くていい。むしろ軽い方が、生かす。
今すぐ思いつかなくても、大丈夫です。
「これだけは」は、
あとから現れることもあります。
生きていれば、見つかる可能性がある。
死んでしまうと、見つける機会がない。
ただ、それだけの違いです。
「ずっと死にたい気持ちが頭から離れない」状態は、
本当にしんどい。
その重さを、
私は軽くすることはできません。
でも、
あなたは今日、ここを開いてくれた。
検索したあなたは、
まだ、探している。
探している、ということは、
まだ、見つけていない、ということ。
「まだ」が、
あなたを生かしています。
今日は、ここで閉じてください。
明日、もう一度開いてくれたら、嬉しいです。